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2011年6月

2011年6月30日 (木)

さやか

強面の

法被の腰に

鈴さやか

吉田の火祭りを見に行ったときのこと。コワい顔をしたお兄さんたちが法被を着るともっとコワい。

でも、腰に鈴をつけていて、シャンシャン鳴っていたのだ。それが、ちょっと可愛いと思った。

2006年

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2011年6月29日 (水)

雑炊

雑炊の

臓腑に沁みる

異国かな

中国に出張したことがある。北京に着くと、とても寒かった。そして、中華料理ばっかりなのがちょっと疲れた。

ある夜、先輩が馴染みの日本料理屋に連れて行ってくれた。寿司とかそんな高級料理店ではない。定食屋に近い感じの店。

そこには、雑炊があったのだ。迷わずそれを頼んだ。あぁ、懐かしいしょうゆの味。

身も心も温まった。

2002年

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2011年6月28日 (火)

春霙

あの手紙

捨てなければと

春霙

やっと踏ん切りがついて、捨ててしまった時に限って、あぁもう一度読みたいという気分になるものである。

それは、春の雪のような「嬉しいもう一度」ではないのだ。やはり、霙なのだ。

2007年

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2011年6月27日 (月)

寒に入る

アフガンの

子の遠き目や

寒に入る

ニュースでアフガンの子供たちが映った。子供は、無垢を表すかのうように真白い目をしている。それなのに、とても寂しそうな、悲しそうな目をしていた。

2001年

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2011年6月26日 (日)

落蝉

落蝉を

蹴りて身にある

非情かな

残暑のころになると、蝉があちこちに落ちている。まだ弱々しく動いている蝉もある。

私はそんな蝉を蹴っ飛ばしてしまうことがある。ああ、私って冷たいんだなと実感する。

2008年

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2011年6月25日 (土)

スコール

スコールや

虹を探しに

タイを発つ

UAEに出張に行く途中、タイでトランジットした。

ちょうど、スコールが激しく降っていた。やがて、UAEに向けて飛び立つ時間となったのは、あたかも何かを捜し求めるために飛び立つかのうであった。

2000年

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2011年6月24日 (金)

麦酒

海人(うみんちゅ)の

彫深き顔

麦酒乾す

この年初めて沖縄に行った。

地元のレストランでご飯を食べていたら近くのテーブルでおじさんがビールを飲んでいた。

その顔は彫が深くて、日本人離れしていた。

あぁ、沖縄の人なんだと思った。

2009年

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2011年6月23日 (木)

避暑

避暑の地を

ぷらりぷらりと

味わへり

軽井沢に俳句仲間と行った。平日に有休をとって行ったので、それほど混んでいなかった。

のんびりと散策するにはちょうどいい日だった。

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2011年6月22日 (水)

黒南風

黒南風の

吹きおさまらぬ

人事異動

人事異動の時には、何かとざわざわする。内示の時には本人が呼ばれるが、人によっては黙っている。

内示公告まで微妙な空気が流れる。まるでオフィス内に激しい風が流れているようだ。

2010年

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2011年6月21日 (火)

春の雷

ネクタイを

緩めしよりの

春の雷

いつもきりりとネクタイを締めている人が、本腰で仕事をする時になって、ネクタイを緩めた。その動作を見て、ちょっとドキっとした。

見慣れない動作というか、場違いな動作というか。この人が、こんな動作するのだと思って。

その気持ちが、一瞬光る雷のようでもあった。

2009年

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2011年6月20日 (月)

鯉幟

鯉幟少なし

ガソリン税

上がる

この頃、ガソリン税が上がるという話題で持ち切りだったのだろう。家計直撃・・みたいな感じで。

たまたま出歩いていた場所に鯉幟が少なかったのだけれども、あたかもガソリン税の影響でつつましく暮らしているかのようだった。

2008年

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2011年6月19日 (日)

蚊遣火

蚊遣火を

三和土に

昔物語

小学生の頃、夏休みになると、おじいちゃん・おばあちゃんの家に遊びに行っていた。

お店の奥が生活スペースになっていたので、1階はコンクリート打ちっぱなしになっていた。蚊取り線香もあったし、ハエ取り紙もあった。そこで、おばあちゃんは戦争中の話とか、時々話してくれた。

そんなことを思いながら作った句。

2007年

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2011年6月18日 (土)

あぢさゐ

あぢさゐに

痛き日射しや

婚遠し

30代の頃作った句。

まだまったく結婚する予定のない私には、潤いがなくて、あじさいが日差しを浴びているのと同じ状態に思えた。

2006年

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2011年6月17日 (金)

山開き

山開き

人みな上を

目指すもの

山登りは当然上を目指すけれども、人の世も、なぜか人は皆上を目指したがる。

それがよくもあり、悪くもあり。

もっと違う価値観で生きてもいいのかなと思う。

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2011年6月16日 (木)

若葉風

若葉風

狭き古巣を

振り返る

この時、私は引越しをした。ここにいるのがいやだから引越すはずなのに、わずかの間とはいえ住み慣れたところをふと振り返るとちょっと寂しい気もした。

1999年

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2011年6月15日 (水)

サイダー

サイダーの

音の広がる

二十四時

夜、部屋で一人で本でも読んでいたのだろう。のどが渇いてサイダーをコップに注いだら、その音だけが聞こえた。

2000年

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2011年6月14日 (火)

夏木立

夏木立

猫も杓子も

政治論

どこかちょっと田舎のほうへ行くと、杉の木などがびっしりと立っている。

この頃何があったのか覚えていないが、みんな政治について話しているのが、まるでその木立のように「どいつもこいつも」という感じだったのだ。

2001年

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2011年6月13日 (月)

夕焼

夕焼と

恋を沈めて

水平線

この頃の私は仕事に燃えていた。恋を沈めたのは、終わりにしたということではなく、恋心を抑えたということだったと思う。

そんなに仕事が楽しいを思えていた自分が羨ましい。

2002年

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2011年6月12日 (日)

原爆忌

原爆忌

電力供給

間に合はぬ

これは8年前に作った句なのだが、まるで今を予言するかのような句を作っていた。

きっとこの年も暑かったのだろう。原爆も原発も私の中ではさして変わらず、人類は恐ろしいものを作ってしまったのだなと思う。

2003年

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2011年6月11日 (土)

秋晴れ

秋晴れや

庭師の鋏

響きをり

どこで聞いたのか、よく晴れた秋の日で、庭の手入れにはよい日だった。

いつか東北にもこんな日が戻ってくることを願っている。

2005年

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2011年6月10日 (金)

薪能

静にある

激しき揺らぎ

薪能

薪の炎を見ていた。炎は静かに座禅僧のようにしている時もあるが、時に激しく揺らぎだす。

能の演目でも、美しい女性が急に恐ろしい老婆に変身したりする。能は静と思ってみているだけに、その激しさに圧倒される。

しかしそれが美しくもある。

2006年

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2011年6月 9日 (木)

紋白蝶

妻の座に

就くのを恐れ

紋白蝶

私は未だに結婚していないのだが、実は心の深いところでは、結婚したくないのではないかと思う。

一人で自由にやりたいことをやっているほうが楽しい。

結婚することは、たいくつな主婦になるイメージがある。

どの友達も結婚なんて楽しくないと言う。見事に私の夢をぶち壊してくれる。

一度くらい結婚もいいかなぁ。

2007年

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2011年6月 8日 (水)

梅雨

重鎮と

会食梅雨の

しのび寄る

誰と会食したのだったか忘れてしまったが、会社の役員だったと思う。

私としては、気が進まなかったのだろう。梅雨のうっとうしい重い空気のような時間を過ごしたんだったと思う。

何を食べたのかも、全く思い出せない。

2008年

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2011年6月 7日 (火)

ひめゆり

ひめゆりや

誰が為に

かひ散りぬ

ちょっとリズムが悪いのだが。

沖縄に初めて行った。ひめゆりの塔では、戦争当時女学生だった方たちがボランティアで説明をしてくださった。

話を聞いていたら、想像を絶する状況がいくつも出てきた。

そんな想いまでして、戦って、一体何が残ったのだろう。何故戦わねばならなかったのだろう。・・・いろいろな思いがこみ上げた。

2009年

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2011年6月 6日 (月)

薔薇

半襟に

花を咲かせて

薔薇鑑賞

昨年、着物教室に通っていた。お茶を習っていたせいで、着物を着れるようにならなければいけなかったのだ。

このときは、横浜の港が見える丘公園に行った。その近くにバラ園があって、さまざまな薔薇がきれいに咲いていた。

私は柄物の半襟をつけて、日傘を差して、いそいそと着物で出かけた。着物で遠出するのはこのときが初めてで、ワクワクしていた。

2010年

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2011年6月 5日 (日)

百合

百合の香や

狭きアパート

占領す

百合の香りは結構強烈。私はこの頃6畳の部屋に住んでいたと思うが、部屋の隅々まで、百合の香りが漂っていた。

百合の花だと、結構きれいな句が作れそうなものだが、どことなく笑える句になってしまった。

2007年

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2011年6月 4日 (土)

髪洗ふ

捨てる気の

ない想ひ出や

髪洗ふ

恋が終わるとそれをさっさと捨てようとする人がいるけれど、私は大事に取っておく。

大事な人と過ごした楽しい思い出を何でわざわざ捨てられようか。場合によっては捨てようとするけれど、それでも捨てられない。

・・・でも、寂しくてつらくて、ちょっとすっきりしたい気分の時は髪でも洗えば何かが変わる気もする。

2005年

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2011年6月 3日 (金)

新涼

新涼や

つかず離れず

夫婦碗

夫婦の距離は二人で何となく気づいてきた距離。毎日毎日微妙に動いている。

話しかけるタイミング、こういう顔をしたときの返し方、放っておく優しさ、などなど二人にしか分からない距離が少しずつ確立していく。

それが心地よい涼しさのよう。

2001年

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2011年6月 2日 (木)

夏霧

夏霧や

湖底に神の

棲むと言ふ

北海道を旅したことがあった。摩周湖は本当に神秘的な湖で、湖底に神が棲んでいると言われればそんな気もした。

摩周湖の霧が晴れていると、結婚できないといわれるが、私が見たときはちゃんと霧がかかっていた。

1998年

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2011年6月 1日 (水)

西日

ヨガマット

西日を避けて

広げたり

ヨガを習ったことがあった。

ちょうど夏で、ちょっと動くとすぐに暑くなった。窓を開けたり、直射日光が当たらないようにしたり。

ヨガは、実際にやってみるとキツくて、結局1クールで辞めてしまった。

2008年

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