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2011年5月

2011年5月31日 (火)

竹の春

竹の春

マンション次々

生えてくる

都内には次々にマンションが建っている。それが、まるで筍が生えてくるように感じたのだ。

2006年

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2011年5月30日 (月)

ほおづき

ほおづきの

障子に映る

旧家かな

白洲次郎邸を見に行った時に作った句。

趣のある素敵な家だった。

玄関を入ったところにほおづきが飾ってあって、もうかなり日も暮れかけていたので、後ろの障子に影濃く映っていた。

2006年

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2011年5月29日 (日)

鯉幟

大家族

には大家族の

鯉幟

長野方面ではなかったかと思うが、俳句仲間で旅行に出かけた。ちょうど鯉幟をあげる時期で、あちこちに上がっていたが、ひときわたくさんの鯉幟を飾っている家があった。

気持ちのいい五月晴れの日で、風をはらんで元気よく泳いでいた。

きっと人数も多い家なのだろうなと勝手に思った。

2002年

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2011年5月28日 (土)

みんみん

みんみんや

男の弁解

多かりし

何を言い訳されていたのか忘れたが、きっと男がしどろもどろに何か言い訳をしていたのだろう。

それが、ずーっと続いて、蝉みたいにうるさいと感じたのだと思う。

2006年

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2011年5月27日 (金)

満月

満月や

自分の星に

帰りたし

会社で、「ここは自分の居場所ではないんじゃないか」とすごく感じていた。かぐや姫が満月の夜つきに帰って行ったように、私にも何処か帰る星があるのではないかと思った。

2005年

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2011年5月26日 (木)

花冷え

花冷えや

芸者の自伝

読み終へる

芸者の波乱万丈な自伝を読んだ。見た目はきれいな着物を着ていても、何か読み終わった後哀しい、寂しい気持ちになった。

生きていくために悪いこともしたし、学もないから苦労したりと、こんなにまでして生きなければいけないのかと思った。

2000年

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2011年5月25日 (水)

間借かな

地元の祭

遠く聞く

私の住んでいるところの商店街では2年に一度ねぶた祭の真似事をやる。

でも、わたしは地元の人間ではない。たまたまここにあるマンションを借りて住んでいる住人なのだ。だから町内会とか蚊帳の外である。

せっかくだから、ちょっとだけお祭を見に行ったけれど、すぐにまた部屋に戻ってしまった。

お祭は盛り上がっていても、私は淋しい気分で聞いていた。

2006年

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2011年5月24日 (火)

雪兎

ふるさとは

雪兎棲む

遠き国

私のふるさとは函館なので、冬はいつも真白いきれいな雪が降っている。北海道にいた頃は気づかなかったが、東京に出てきてから、雪が降ってこそ冬だなと思うし、北海道の雪はきれいだったなと思う。

雪だるまとか、かまくらとか、いろいろなものを作って遊んだ。

2001年

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2011年5月23日 (月)

浮寝鳥

逆らはず

押し流されず

浮寝鳥

この頃の私はまだ結構反抗的というか、会社に言いたいことを言っていたころではなかったかと思う。

浮き寝鳥は決して流れに逆らわないけれど、でもそのまま押し流されているわけでもない。見えないところで一生懸命掻いて努力しているのだ。そんな生き方に共感した。やっぱり流されたら負けなんだと。

1998年 長塚節文学賞 入選

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2011年5月22日 (日)

鬼は外

酒好きと

仕事嫌ひと

鬼は外

残業していた時に、上司に無理やり飲みに行くぞと言われ、「まだ仕事が片付いていないのに」と、ちょっとイラっとして作った句。

句会では先生に採ってもらえ、周りには大笑いされた。

2011年

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2011年5月21日 (土)

メーデー

メーデーや

後戻りできぬ

銀山坑

去年のゴールデンウィークに石見銀山に行った。

行ってみると分かるが、銀山坑は一方通行でとにかく前へ進んで抜け出るしかない。その道のりが長くて長くて、しかも天井は低いし、人はたくさん閊えているし、で私は結構怖かった。このまま抜け出られなかったらどうしようという不安に襲われた。

それは、人生の道のりにも通ずるものがあるのではないかと思った。

2010年

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2011年5月20日 (金)

鞦韆

鞦韆や

二人の距離は

ゆっくりと

鞦韆(しゅうせん)とはブランコのこと。

ブランコが行ったり来たりするように、二人の関係も近づいたり、遠のいたり。仲良くしたり、喧嘩したり。でもちょっとずつ二人の距離は近づいているのだ。

1999年

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2011年5月19日 (木)

南風

熊野古道

南風に思考の

狂ひゆく

熊野古道に行った時、そこは異次元空間のようであった。苔むした道がタイムスリップしたような感覚になった。

そこにちょうど風が吹いて、ちょっとよろめく感じがさらに異次元へと誘った。

2006年

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2011年5月18日 (水)

沈丁花

笑うこと

やめて久しき

沈丁花

春だというのに、この頃の私は浮かない気分だった。仕事は楽しい、でも会社は嫌い、そんな感じだった。

一般職の女の子でもないし、総合職の男でもない、私はどちらにも属せず、いつも一人だった。

2002年

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2011年5月17日 (火)

春眠

春眠は

まあるい形

陽のにほひ

この句はとても私らしい句だと思っているのだが、春眠のイメージを形とかにおいで現してみたらこうなった。

ほのぼの・・・

2009年

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2011年5月16日 (月)

夜桜

夜桜や

哀しき時は

楚々と散る

夜桜というのは昼間の桜と違って妖艶な雰囲気がある。私はそれが女性の姿にも見える。

妖艶な女でも、哀しい時があって、そんな時は誰よりも清楚な顔で泣いているかもしれない。

2010年

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2011年5月15日 (日)

冷房

冷房や

ねじれの位置の

視線たち

会議中、出席者たちの様子を伺っているとこんな感じだった。

2001年

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2011年5月14日 (土)

春分

春分や

ピンチがチャンスに

変はる時

この日を境に昼間の時間が長くなってくる。それはまるで、追い詰められていたのが嘘のように去って、これからどんどんいいことが起こってくるかのようなイメージ。

3.11を境に日本も今までとは違ういい世の中の再編成になっていくと信じたい。

2000年

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2011年5月13日 (金)

向日葵

向日葵や

野にあるままが

美しき

お花屋さんで生け花用の小さな向日葵を売っている。私はあれが大っ嫌いだ。

茎はひょろひょろ、お花はうつむいていて、向日葵がとても弱っていて元気がないように見える。

向日葵は外で元気よく2メーターにも達するくらいに育つほうがいい。

1999年

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2011年5月12日 (木)

花曇

花曇

なかなか来ない

宅急便

宅急便が指定した時間に来ない。たったそれだけのことでもあれこれ妄想して不安になることがある。

曇りの日は特にそんな気分になる。

このときは一体何を待っていたのだっけ。

2005年

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2011年5月11日 (水)

白百合

白百合や

王子はうつむき

母送る

実はこれは、ダイアナ元妃の葬列をウィリアム王子が見送っていた様子を見て作った句。

あの悲しそうにしていた少年が、すっかり立派な王子になり、素敵な結婚式を迎えられたのはとてもよかった。

1997年

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2011年5月10日 (火)

建国日

青春の

六法黄ばみ

建国日

学生の頃、一般教養科目で法学を取っていた。その時にコンパクト六法を買ったが、その後使うこともなく、本棚の隅に置きっぱなしであった。

建国日にちょっと日本国憲法のことを思い、六法にもチラッと目が行った。

・・・・そうは言っても、やはり深く見るでもなく、また戻してしまった。

2007年

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2011年5月 9日 (月)

張子山車

祭に生きる

町のあり

青森のねぶた祭を見に行った時に作った句。

町全体でこのねぶた祭を守るんだ!という気迫が伝わってきた。ねぶたの山車ももちろん初めて見てとても感動したが、町の人たちのその気概にもっと感動した。

あれは是非生で見たほうがいい。

2001年 芭蕉忌献詠俳句大会 入選

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2011年5月 8日 (日)

松過ぎ

松過ぎの

雨降り止まぬ

埋立地

私の会社は天王洲アイルにある。そこにさめざめと雨が降っていた。

正月気分も抜けて、さぁ仕事しなきゃという時に、その時の私は何か心の晴れないことをかかえていたのかもしれない。

2000年

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2011年5月 7日 (土)

緑さす

緑さす

若き血潮の

旗揚げや

うちの会社で昔バスケ部を立ち上げたことがあった。若者たちで、チーム名は何にしようかとか結構盛り上がっていたようだ。

そのときにひらめいてできた句。

1998年

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2011年5月 6日 (金)

寒椿

思ひ出に

変へたき人や

寒椿

ずっと好きでいるのがつらくなって、もうあの人のことなんか思い出にしちゃおう、という意味の句。

さて、誰のことだったか。

私にしては結構大人っぽく作ってみたつもり。

1999年

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2011年5月 5日 (木)

春浅し

ツボ押しの

苦痛にも似て

春浅し

私は足裏マッサージが好きでよく行く。

それがちょっと痛い時もある。心地いいような、もう耐えられないような。でももうちょっと我慢したら気持ちよくなるかな~みたいな。

本格的な春まではまだ間があるけれど、ちょっと春めいてきたよね、っていうときの気分に似てるかも。

2006年

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2011年5月 4日 (水)

衣被

ただいまと

言へる場所あり

衣被

2004年の暮れに入院していた私は、年が明けて2月にやっと会社に戻ってくることができた。

私にはそれはとても嬉しいことであった。

でも、そんな事情を誰も知らないので全く共感してもらえなかった。

2005年

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2011年5月 3日 (火)

秋潮

秋潮や

一族のごと

風車立つ

これは2年ほど前に東北に旅行に行ったときに作った句。

青森のあたりだったと思うが、風車が所狭しと立っていた。

風車なので一塊ずつ同じ方向を向いて立っている。しかも大きい風車もあれば、若干小さめのもある。その姿がまるで人間の一族が立っているように見えたのだ。

でも、おそらくその風車を見たことがない人にはピンと来ないのだろう。まったく点数が入らなかった。

2009年

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2011年5月 2日 (月)

薔薇

生まれ日や

薔薇の花びら

絹めきて

誕生日の時に作った句。

ちょうど薔薇の花が咲く季節。自分の誕生日だと、何もかもがいつもより輝いて見える。先生には、誕生日だからこういうきれいな句もいいわね、と言われた。

1998年

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2011年5月 1日 (日)

戻り雪

にごり湯に

身をしずむれば

戻り雪

この頃、私は相当体調を崩していた。湯治目的で温泉に行ったが、そんなことでよくなるはずもなく、体のつらさが無意識に「戻り雪」という言葉に現れている。

この後約1年間は俳句が作れなかった。

2004年

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